私はあなたの止まり木でありたい。
どんなに強い鳥でも、羽ばたき続ければ疲れてしまうから。
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とろけるような 蜂蜜色
きみとふたりの かえりみち。
「あ、あの…先輩。」
さっきから何度も口を開きかけてはやめる私を
その度に立ち止まって、
私の顔を見てくれるあなたはやっぱり優しいね。
「いえ…な、なんでも、ないです…。」
「そっか。」と一言、優しく笑って。
あなたは再び歩きだす。
もうすぐもうすぐ
あなたとお別れ
その十字路は見えてるのに。
何も言えない自分がキライ。
「じゃあ、さよなら。」
「うん、また明日ね。」
あなたは笑って手を振って。
ずっと手のひらに感じていたあなたの温もりが離れて行くのが少し寂しい。
ぼんやりと揺らぐ帰り道。
オレンジ色のブロック塀のそばで、
優しい音色が耳に届いた。
「もしもし。」
淡い黄色の電話の向こうから
流れ込むあなたの甘い声。
『言いたいことがあるなら、ちゃんと言わなきゃダメだよ。』
お菓子みたいに甘い口どけ。
あなたの前じゃ、私なんてとろとろのハチミツみたいに溶けてしまいそう。
「あの、ね…」
『うん?』
―あなたのことを、
なまえでよんでもいいですか?
「もちろん、大歓迎。」
ふりかえる間もなく私を満たす
仄かな香りと優しい温もり。
―ずっとそれを言おうと思ってたの?
願わくは、
その通話中のランプがあともうすこしだけ灯っていますように。
あなたの温もりがずっとずっとこのまま、私から離れていきませんように。
蜂蜜色の秋の終わりに
あなたと二人でみた夢のこと、
わたしは忘れない。
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HN:
咲遊
性別:
女性
職業:
学生
自己紹介:
いますぐ引き返したほうがきっとあなたのため。
私の夢の世界
歪んでたり 痛かったり。
気分を害されても
責任は負えませんのであしからず。
ちなみに、
このブログ内の文章の
無断二次転載は禁止
です。(ないと思うけど)
それではどうぞ ごゆっくり。
いますぐ引き返したほうがきっとあなたのため。
私の夢の世界
歪んでたり 痛かったり。
気分を害されても
責任は負えませんのであしからず。
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